2014/02/22

天草砥石

先日、日本橋を歩いていた際に、木屋の前を通りました。
なにやらセール品がある模様だったので、ちょっと入ってみたのです。
行平鍋やまな板などセール品で欲しいものが沢山あるのですが、今日は以前から欲しかったものを買ってしまいました。


















天草砥石です。
天草砥石は熊本で産出する天然の砥石。
今回購入したのは虎砥とか木目石などと呼ばれる中砥用です。


















「上白」と呼ばれる高品質(ちょっと高価)なものもあるのですが、きっとこれで十分なはず。
上白と言えども石材の組織が均一なのだろうとは想像できますが、中砥用には変わりありません。
木屋のスタッフの方には人造砥石を勧められました。
もちろん人造砥石の方が更に組織が均一ですから、綺麗(上手く)に砥ぐ事ができましょう。
しかし逆に庶民が一般的に使っていた天然砥石をあえて使ってみたかったというのも、今回の天草砥石を買った大きな理由なのです。

実際、荒砥用の人造砥石は既に持っています。
今まではこの荒砥で砥いだ後、やはり人造のナイフ用の小さい砥石で多少仕上げるという砥ぎ方をしていました。

私の場合、例えば鯵を下ろす時など、最後の刺身として切るところまで出刃でやってしまいます。
本当は柳刃を使うべきなのでしょうが億劫で(というか柳刃を持ってないし)。
その際やはり刃を少しでも仕上げていないと、身が崩れてしまうのです。
仕上砥石までは使わないにせよ、きちんと中砥まではやっておく必要があると思ったのです。

具合は明らかに良くなりました。
3枚に下ろす段階でも違います。
以前の切れ味がノコギリだったのではないか?とすら感じます。
ちなみにツヴァイリングの洋包丁達も、これで砥ぐようになりました。

こうなってくると「柳刃を仕上砥で上手く砥げたらどのくらい気持ち良いのだろう」などと考えてしまいます。
刃物が切れるようになるって、単純に嬉しい。
今まで自分の能力の無さによって見えなかった、道具の本来の素質を発見できたように感じます。

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