2011/11/20

ハリスツィード

注文していた上着が出来上がりました。
HarrisTweed(ハリスツィード)の上着です。

毎年秋になると、それほど購入するつもりも無いのですが百貨店を訪れます。
ハリスツィードの上着を探すためです。
自分の好みの生地でオーダーできる身分であれば既に作っていたでしょう。
そうではない私の場合は、既製品でたまたま気に入った生地があれば購入したいと考えてます。
加えて典型的なⅠ型(アイビーモデル)と呼ばれる型を望んでいます。

先日青山で打合せの機会があり、クライアントを待つ間、久しぶりに「ブルックスブラザーズ」に入ってみました。
ちょうど「ハリスツィード」キャンペーンみたいな催しをやっていたようです。
お店の方に伺うと、Ⅰ型のグレイのヘリンボーン(杉綾織)を今年は出しているようです。
実は私がここ何年も探していたのは、この典型的なグレイのヘリンボーンだったのです。
とうとう動く時が来たか、と思いました。
ですが即決は避け、後日伊勢丹を見てからにしようと思ったのです。
なぜかというと、伊勢丹のJPRESSショップでも、今期の商品を見てから決めたかったからです。

Ⅰ型の上着を考えるとこの両ブランドが頭に浮かぶのですが、できればJPRESSで買いたいという気持ちがあったのでしょう。

この上着、長年愛用しているものなのですが、JPRESS製です。
これも伊勢丹新宿店で購入したと思います。

















生地はアイルランド製のDonegal(ドニガル)ツィードです。
当時はもっと厚い生地だったように思うのですが、長年で磨り減ってしまったのでしょうか。
全体的にスムースな表面になったように思います。
着ない年もあったとは言え1985年製ですので26年、長い付き合いです。
現在の日本には無い、「PRESSTIGE」ラインのものでした。
樫山(現オンワード)製なのですが、いやいやこれほど長く使えるとは思いませんでした。
当時はこれの他に、ブルックスブラザーズの「Makers」とよばれるラインの紺のブレザーを愛用していましたが、こちらのJPRESSの着心地の方が個人的には遥かに上回っていたのです。
ブルックスブラザーズの「Makers」は要所を手縫いで仕上げてある「米国製」だったのですが、ステッチ等を細かく見るとそれが「良い仕事」であるのかが少々疑問な部分もあり。
それに比べてこの「PRESSTIGE」はハンドメイドの香りはしませんが、なんともキチンと仕上げてある感じ。

この上着の後、何着ものツィード(ハリスツィード含む)を購入しましたが、全て駄目になりました。
その殆どは表地のツィード自体は無傷でも、裏地が駄目になったのです。
しかしこのJPRESS、キュプラ製裏地ですから弱いのかと思ってましたが、全く予想を裏切りました。
26年も経った今、この上着の真価を感じてしまったのです。

そのような経緯もあり、今年のJPRESS製品で気に入る生地があれば尚良いと思ったのです。
しかし過去毎年、その年の生地サンプルを見せて頂いていたのですが、「これ」と思えるものがありませんでした。
私の好みは凡庸で主張しない生地で粗野なもの(良いとこ無いみたいですけど)。
しかし今年はピピッと来るものがありました。
当初求めていた典型的なヘリンボーンではないのですが、グレイのバーズアイの生地です。
HarrisTweedらしい厚みもあり、色合いに野趣味も感じられます。
ただし展示してあったのはⅠ型ではないスタイルの上着です。

結局注文してしまいました。
どうしてもⅠ型にしたかったので、同生地でのパターンオーダーという形になりました。
完成まで約2週間とのことです。
裏地のパイピング色は選べるとのことでしたので、JPRESSの特徴である赤ではなく緑に。
ちなみに先の26年前のPRESSTIGEモデルはパイピングが茶でした。

















当然1985年製とは型紙も違いますが、大きく異なるのは肩幅でしょうか。
肩幅が大きくなると、寸胴のⅠ型では全体にルーズになる感じです。
袖も全体的に太めです。
けれどもそれほど違和感はありません。
26年物のドニガルツィードは何度も雨に当たっていますし、かなり縮んでいるはず。
実際、何年か前に袖は15mmほど伸ばしました。
そのPRESSTIGIモデルとは細部の作りは違いますけれども、概ね良い感じです。

グレーとは言え、そこはハリスツィードですから微妙な色糸の混合となっています。
白と黒の糸によるパターンではありません。

















内側のハリスツィードのラベルは何故か黒。
聞きましたら、今年はハリスツィード100周年、記念ラベルなのだそうです。

















この上着もこれから26年以上の付き合いになるのでしょうか。
何年か後にその真価が表れるはずです。

さあ、これでMr.ビーンです。

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